世界の名著2を読んだ感想|大乗仏典

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はじめに

どうも、MASSANです。

 

今回は世界の名著2を読んだ感想を書き綴っていく。

2巻には大乗仏典に関する教典がまとめらている。

1巻から引き続き、インド思想を学ぶのに適した内容となっている。

特に「日本式仏教の元となった教えを学びたい」という方におすすめの1冊と言えるだろう。

では、さっそく本題に移ろう。

大乗仏典を読んだ感想

この項に収録されている教典は以下の通り。

 

・金剛般若経
・維摩経
・宝積経
・論争の超越
・明らかなことば
・知恵のともしび
・存在の分析
・中正と両極端との弁別
・二十詩篇の唯識論
・認識と論理

 

難しい単語が並んでいることからも分かるように、内容もかなり難解だった。

前提知識がないから理解できないとかではなく、シンプルに抽象的な概念が多すぎるが故の難しさ。

一度理解できなくなってしまうともうお手上げ。その後はチンプンカンプンな時間がひたすら続く。

私みたいに大乗仏教に興味が持てない人間には、読むのが相当苦しい巻となるだろう。

実際、私は嫌になって半分くらい読み飛ばしている。

ここからはそれを踏まえた上での感想になることを先にお伝えしておきたい。

 

 

さて、まず大乗仏典を語る上で欠かせないのが「空」という概念。これが本書では繰り返し語られる。

 

空とは

仏教における空とは、一切法は因縁によって生じたものだから我体・本体・実体と称すべきものがなく空しいこと。空は仏教全般に通じる基本的な教理である。

wikipediaより引用

 

というか、この「空」についての理解を深めてもらうことが2巻の大きなテーマだと言っても過言じゃない。

その証拠に「空」の概念を比較的分かりやすく説明している「金剛般若心経」から本書はスタートする。

その後に、仏教において釈迦に次ぐ人気を誇る、龍樹の「中論」から抜粋した文が何節か続く。

これもまた「空」を詳しく説明した内容のものだ。

(ちなみに龍樹は「中論」において、「空」の概念を初めて論理的かつ緻密に分析したとして評価さている人物)

ここまで「空」についての概要、具体的説明が続き、そして最後に小乗仏教で有名な「説一切有部(有部ともいう)」が登場する。

 

有部とは

主観的な我(人我)は空だが客体的な事物の類型(法)は三世に渡って実在するとした。説一切有部は大衆部や経量部と対立し、大乗仏教からも批判されたが、大きな勢力を保った。

wikipediaより引用

 

実体(法=真理)は存在するとした「有部」に対し、実体(法すらも)は一切存在しないと主張する「空」。

ほぼ真反対のことを説く両者が手を取り合えるはずもなく、両者は対立することに...

その因縁については長くなるので割愛させてもらうが、本書においては反対の立場をとる「有部」を比較対象とすることで、「空」の概念がより一層理解しやすくなるという効果が表れている。

つまり、何が言いたいかというと、この「有部」を持ち出したことで「空」の概念が浮き彫りになり、読者の理解が深まるという制作者の意図が込められてるということだ。

これはあくまで想像の範囲の話ではあるが、少なくとも私はそう解釈した。

となれば、この巻ひいては大乗仏教において「空」の理解こそが核心的なテーマだと言えるだろう。

 

それほどまでに重要視されている「空」とは一体なんなのか。

正直、私にもよく分からない。おそらく完璧に理解できている人間の方が少ない。

しかし、それにもまして海外では、「般若心経」がハートスートラという名前で愛されていたり、スティーブ・ジョブズが取り入れたあの禅にも「空」の影響があるとされている。

何かよくわからないけど、人の心を打つ何かが「空」にはあるのかもしれない。

そしてそんな「空」を考えることは、仏教を本質的に理解する上で重要な鍵となる。

なぜなら仏教の根本原理である「諸行無常」「諸法無我」を、より深く捉え直しているのが「空」であるから。

そして、その原理すらも移ろい変わるというのだから「空」とは本当に奥が深い。

 

私の勉強不足もあって、もしかしたら間違えて解釈している部分があるかもしれない。その場合はぜひコメント等で指摘していただけるとありがたい。

完全に理解したとは言い難いが、それでもなぜ「空」という概念が仏教において重要視されているのか、それを知ることができたのは今回の大きな収穫だった。

今後、西洋や中国の哲学を学んでいく中で、翻って「空」についての理解を深める機会が訪れるかもしれない。

そんな時を楽しみにしつつ、今後もチャレンジを続けていくつもりだ。

まとめ

2巻を読み終えたことでインド思想編はこれにて終了となる。

名残惜しい感じもするが、次の中国哲学編を楽しみにしたい。

というわけで2巻は終了。3巻に続く。